オペラって、難しくて敷居が高いイメージがありますが、そもそも何でしょう?
オーケストラの奏でる華やかな音楽に、色々な背景を表現するお芝居やダンス、そして歌を伴うオペラは、“総合舞台芸術”と呼ばれています。
オペラの語源はラテン語でopus(作品)を意味していて、
舞台の上で行われるオペラは、オーケストラの奏でる音楽と、バレエダンサーやオペラ歌手がキャラクターの感情を音楽で表現する芸術で、最近映画化されることも多いミュージカルと似ています。
オペラもミュージカルもどちらも音楽劇であり、どちらも素晴らしいものですが、モーツァルトやヴェルディ、プッチーニなど、クラシック音楽家によって作曲されたオペラはミュージカルより少しだけ歴史が長く、400年ほどの歴史があります。
今のようにマイクやスピーカーもなかった昔から舞台で上演されてきたオペラは、生のオーケストラが奏でる音楽に、マイクを使わない、まさに“生の声”が聞き所。
したがってオペラ歌手には、1000人以上が入れるような大きなホールでも、客席の隅々までマイクを使わず台詞(歌)を伝えなければならないという使命があり、中でもオペラ・アリアと呼ばれる独唱曲には有名なものも多く、素晴らしければ客席から拍手が鳴り止まず、そうで無ければ、拍手なしどころか舞台の途中でもブーイングの飛び交うなど、昔から敷居が高かったのは舞台よりもお客さんの方かもしれませんね。
今ではすっかり有名になった〈誰も寝てはならぬ(Nessun Dorma)〉など、映画やコマーシャルで良く聴かれるのも、オペラ・アリアの名曲だったりします。
スピーカーを通さず、まさに“生もの”であるオペラ、一度観に行かれてみては?
三木貴徳